› てんとうむしの畑 › 2010年07月

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Posted by みやchan運営事務局 at

2010年07月30日

共同埋却地へ

今日(29日)は、私たちの町で 口蹄疫の蔓延を防ぐため殺処分された家畜のお祓いがありました。
町内の牛豚の畜産農家と山羊やイノシシを飼っていらした方が集合。私も夫と参加しました。
名簿では81戸(事業所)
あいにくの雨。皆傘を持ち 長靴で・・・花束を抱えていらっしゃる方も多い。

外出も 買い物も お互いの訪問も控えてたので、皆さんそれぞれ知った顔をみて話が弾んでいるようでした。

先ず、地元の比木神社で宮司さんの祝詞(のりと)
独特のイントネーションにのった言葉を聞きながら、近隣の町で感染が広がる中 ほんの数件で収まったのは 神様のお蔭かな?・・・と、天井に描かれた花鳥の図を見ながら思った。(でも、みんなワクチン接種になりましたが)

「木城の町にて 牛豚を飼い、よく育て、飼育の技を磨き、暑いにつけ 寒いにつけ 牛豚を思い・・・
嬉しい時も 悲しい時も 牛豚と・・・」祝詞を聞いているうちに、落涙。
しかしここは、あんまり泣く場面ではなさそうだ。。。 前の若者は椅子から転げ落ちそうに居眠りしているし。

次に、マイクロバスや自家用車で共同埋却地へ。名簿では8箇所になっている。
我が家の牛たちが眠る土地へ。。。
この道を通り、この景色を見たのか。

埋却地は広くて、広くて、静かでした。
4~5m幅のかまぼこ型に土が盛られ、それが 縦に何列も 整然と並んでいます。
この地下に居るのか・・・

「うちの牛は ここじゃが」 「真ん中あたりじゃ」 場所を指差したり、花束をそれぞれの列に供える方がいたり。
(???なんで、分かるのだろう? こんなに広いのに・・・だれか知っているのかな?)

てんとうむしアンテナで、埋却にずっとたずさわった方を発見。
「あの、14日の牛はどこの列でしょうか?」

その方は、覚えていてくださった。 我が家の牛だけでなく、他の農家の牛たちの事も。
「14日は、あの列ですよ。 お名前は? ああ、めずらしい名前だから覚えてます。 花束をくれやったでしょ? 中ほどの、少し向こうです」

「花束には、なんか書いてあったですか」と聞かれたので
「いいえ、花には数珠をつけました」と答えた。
「ああ、なんか書いてあったのは〇〇さんか」(それぞれの農家に、それぞれの思いがあるんだな)

「花束、投げ込んでおきましたよ」(よかった、ちゃんと届いたんだ)

この方たちが埋却作業をしてくださったのなら、きっと丁寧に牛豚たちを扱ってくれたことでしょう。
埋却や 消毒にかかわったたくさんの方、ありがとうございます。

この土地の一年後、二年後・・・心休まる場所になるようにと思いました。








   


Posted by てんとうむし at 00:19Comments(2)うし

2010年07月28日

一斉消毒

昨日久しぶりに会った 近所の牛飼いさんから
「明日は 3回目の一斉消毒だね」と言われて
「ええぇ~オドロキ うちは2回目が終わったところよ」と言ったら
「ええぇ~」と逆に驚かれた・・・

「だ、大丈夫よ、8月4日までにすればいいんだからアセアセ

どうも、1週間ほど孫のお守りをしていたら浦島太郎になったようです。

消毒は口蹄疫発生以来、ずっと私の担当です。 夫は薬品の希釈倍数を一桁間違えて以来、消石灰撒布係り。
2回目の消毒の時、噴霧器のノズルに薬品が詰まって、噴霧と言うより まるでセミのおしっこ状態・・・
消毒と言うには程遠かった。

「壊れたって事でしょ。 町の産業課に頼んだ方がいいよ」と言われました。

今日は私たちの町の畜舎の一斉消毒の日(木城町にも牛豚は1頭もいません)
小さな牛小屋だから 自分でしないと申し訳ないと思っていたが、やはり町にお願いしました。

飛び入りの我が家に 時間を割いて来て頂いた

動墳の威力はすごい!

お願いして良かったニコニコ
職員の皆さん、ご苦労様。そして、ありがとうございました。  


Posted by てんとうむし at 21:42Comments(0)うし

2010年07月28日

解除の日

終息宣言はまだだし、非常事態と移動制限が解除・・・と言っても牛は居ないし。
「べつにぃ・・・」と思っていたら、懐かしいご近所さんが二人でやって来ましたニコニコ
ご近所なのに、3ヶ月以上行き来がありませんでした。。。
ひとりは繁殖、もうひとりは肥育農家です。
電話はしてたけど、こうやって久しぶりに顔をあわせると「解除の日だ~」と実感がわきます。

今までの事やこれからの事で話題が次々と・・・
山のイノシシは元気なのか?
補償金に所得税はかかるのか?
牛の導入の時、補助はあるのか?
判らない事ばかりです。。。

今度、どんな牛を飼うか?  とちょっと明るい話も。
私たち夫婦は、牛のことは勉強不足・・・専業の牛飼いさんは、私たちの大先生です。
どこの牛がおすすめなのか、勉強させてもらわないと。
「高千穂の牛は?」と聞いてみたら「奥高?」と言われた。
すごい! うちの牛の3代前のルーツを知っているオドロキ
そして、我が家の牛の3代祖をスラスラと言ってくれたオドロキ
私は、血統書を見ないと思い出さないのに。


「もちろん無理だけど やっぱり、うちの牛に戻ってほしい」と言うと
「長年住んだ所に帰るわ」と慰められた。

もうすぐ8月のお盆。いただいたお見舞金から、牛たちの供養にと思い蓮華灯を買いました。

夜になってスイッチを入れると・・・


牛小屋の雨どいも修理中です
  


Posted by てんとうむし at 02:17Comments(6)うし

2010年07月28日

お礼

本日(27日)午前零時をもって、移動制限と非常事態宣言が解除になりました。
口蹄疫発生以来、励ましのコメントや、お手紙 お見舞いの品々などで、てんとうむし農園を支えていただき 本当にありがとうございました。
ブログの内容も暗くなったこの数ヶ月間、いただいたコメントで 何度も何度も励まされました。
重ねて感謝申し上げます。
皆様のお気持ちを忘れる事のないよう、これまでにいただいた全ての品々を写真に収めております。

外出を控えて引きこもっていたので、食料品など大助かりでした


これから良い事があるように・・・

きっと当農園の再起を祈って下さったのでは・・・?
手彫りの篆刻

友人 知人 野菜を食べていただいたお客さんからのお見舞い・・・
そして町からは


まだまだ有りますが、写真にお名前を入れてしまったので、記事に載せるのを控えさせていただきます。
今まで出会った全ての方と、ブログで出会った皆様に感謝です。

  


Posted by てんとうむし at 00:31Comments(0)うし

2010年07月18日

聞き取り調査?

先週のこと、孫のお守りでバタバタしていると、電話がなりました。
県の畜産担当の所から「種雄牛について、どう思うか?」と質問。「その他に望む事は?」と。
全農家対象なのか、サンプル調査なのか・・・判らないけれど。

夫は、あいにくお昼寝中・・・私が答えても良いそうだ。

同じように被災した農家でも、立場や経営形態で 思いは様々のはず。だれもが、移動制限解除を待ち望んでいるし 県外の畜産農家さんもきびしい考えを持っているかも。。。

とっさに模範解答を、頭の中で作ろうとした・・・けど、やめた。
個人的な考えを言って良いそうだ。
少数意見かもしれないけれど、言ってみた。
「もう、これ以上殺さないでほしい」 「何十年も掛かったかも知れない努力を消さないでほしい」
「種牛は多い方が良い」「うちの牛が殺処分されたからと言って、種雄牛が生き残っても不公平とは思わない」・・・あんまり自分の気持ちの通りにしゃべったら声が震えてきた。

色んな考えがあるでしょう。みんな生活が掛かっています。複合経営で小規模繁殖農家の私の意見は、きっと甘いと言われそうですが。

昼寝中と思っていた夫が電話の傍にいた。

ワクチン接種って、なんで10キロ圏内なのだろう・・・10キロの根拠は?
20キロ圏内は 家畜の空白地帯の予定だったな・・・断念されたけど。
なぜ20キロ?
次々と出てくる疑問に、国や県はいつか答えてくれるのかな?


一斉消毒後の新太のへや。

  


Posted by てんとうむし at 02:11Comments(7)うし

2010年07月13日

田んぼの土

体調を崩したり、孫のお守りをしていたりで、あっと言う間に数日が過ぎていました・・・
今夜は、新聞を4~5日分まとめて読んだり、溜まった作業日誌の記入や、郵便物の整理やら・・・

それで3日ほど前になりますが、田んぼに行ってみると ちょっと見ない間に随分株がしっかりしていました。植えた時は、低温と日照不足で、頼りなさそうだったんですが。
知人の米作農家さんから「よく出来てる」と誉められて、ちょっと嬉しいgood
てんとうむし夫が腰を痛めてからは、自家用に作る1反だけですが、ずっと農薬も化学肥料も使っていません。
堆肥やボカシ肥を、少しだけ入れています。(我が家の牛たちが 堆肥作りのパートナーでした)

田んぼの土は、トロトロしています

株は たくましいです・・・

まあ、稲刈りが済まないと 出来具合は判りませんね。
ジャンボタニシも泳いでいました。
  


Posted by てんとうむし at 01:16Comments(10)田んぼ

2010年07月05日

フン落し

友人が飼っていた ペットのような豚1頭。 ワクチン接種をしていたので、先月29日がお別れの日だったそうです・・・
広い所で自由に育った豚くん(あれ? 女の子かも)板の囲いもはね飛ばし、逃げて逃げて作業の皆さんを驚かせたらしい。 「まるで、イノシシだ」と。
「簡単に殺されるより いいかな・・・」と飼い主さんが言ってましたが。。。
なんとも、言葉にならない。  居なくなってしまったのだ

7月2日 役場から連絡があり、消毒資材を受取りに行く。
消石灰と炭酸ソーダとブルーシート


今までだって 掃除や消毒はしてるけど、今回はあとひと踏ん張りの一斉消毒!


消毒手順が指示された紙。「壁や床、柱に付着した畜ふんなどを可能な限り取り除く」と書いてある。
壁のフン・・・前に角スコでガリガリ削ってあるので、今度はセメントを塗る時のコテで削ってみた。
4パーセント炭酸ソーダで湿らせて、ガリガリと。

みみこの部屋 新太の部屋 ふゆこの部屋・・・立ったりしゃがんだりして、削る。
取れる取れる、壁のフン。
みんなが此処に居た証明が一緒に削られる。懐かしいフンとおしっこと牛の匂い。。。

この牛小屋を建てた時の事を思い出す。夫も私も大工さんも若かった。全部の部屋が満杯になったら・・・とウキウキして、牛小屋を作った。
子牛のせりは宝くじ以上の夢と希望を与えてくれた。(実際は、色々な支払いで、あっという間に消えたけど)
「可能な限り取り除く・・・」まだまだ削れば出てきそう。。。
第1回の消毒は15日までだそうです。
久しぶりに、身体に牛の匂いが染み付いていました。  


Posted by てんとうむし at 22:59Comments(6)うし