› てんとうむしの畑 › 2010年06月

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Posted by みやchan運営事務局 at

2010年06月26日

あなぐま 再び

梅雨空の下、トウモロコシが収穫時期を迎えました。

ところが、23日には 何者かに・・・


毎年お世話になっている 猟友会の方に被害現場を見ていただく。

「これは、まちがいなくアナグマじゃねー。足跡がいっぱい付いてるが」

「え~っ どこに足跡が・・・?」

私たち素人には判りませんでしたが 猟友会のNさんが指差す所を見ると、かわいい(?)ちいさな足跡がそこらじゅうに付いていました。
あなぐまは 電柵にそって歩いて、電線に触れずに入れそうなところを探して侵入した様子でした。
意外と、頭も良さそうです。

電線を、アナグマの足に触れるように下げました。


これで安心。。。

ところが、翌日 また侵入・・・
被害は少しでしたが。。。 きっとビリビリ痺れながらでも、我が家の甘くて美味しいトウモロコシを食べずにはいられないのでしょう。

あしたはビリッと、強烈なお仕置きができますように・・・


今日、偶然に 古新聞の見出しに目が留まった。
2010年2月4日 「ハイチ大地震 死者は20万人以上」
          「ダルフール紛争 死者30万人」

以前より 解かる。。。20万、30万がどれ程沢山なのかが。

災害や戦争で苦しむ人のなんと多い事か・・・

牛たちを送り出してから、2週間程になります。
毎朝 「ああ いないんだ・・・」と、心でつぶやいてから起きるのが習慣になりました。


  


Posted by てんとうむし at 23:15Comments(8)

2010年06月20日

不在

今日(19日)の新聞に、発生自治体ごとの状況が表であらわされていた。
ワクチン接種をした牛、豚さんがまだまだたくさん残っている。。。 これから、私と同じような思いをする農家さんが、まだまだたくさんいらっしゃるのか・・・

守るべきものがいなくなり、消毒作業にも力が入らない。  けれど 今、白装束の獣医さんや、畜産関係の方、役場の方たちが大変な思いで、あの作業を遂行されていると思うと、気力を萎えさせるような泣き言は言えません。

やっぱり 消毒を続けようと、牛小屋にクレンテを撒布。
ふゆこの部屋・・・


新太の部屋・・・


みみこの部屋・・・


もう、誰もいません。
「不在」を受け入れられない・・・あっ、これも泣き言か?

牛小屋から、畑を見る


みみこ ふゆこ 新太、いつも畑で働く私たちをこんな風に見ていたんだね。
あっ、また泣き言か?

もうこれ以上悲しむ農家を出さないように 消毒を頑張らないと・・・

以前読んだあの本・・・「いのちの初夜」(北条民夫著) あの本を読んだ時と同じやり場のない感情が、またもやもやと溢れてきた。 牛は牛らしく、人は人らしく、生きたい!!!  


Posted by てんとうむし at 01:57Comments(8)うし

2010年06月15日

牛のいる生活 その6

牛のいる生活も 今日(14日)で最後です。
朝、白装束の方2名 泣きそうな顔をして健康チェックに来られました。
「もうすぐ、牛を積みに来ます」と。

仏壇にお茶、お水、必ず帰って来ますようにと手を合わせる。

間もなく、白装束の方1名到着。
開口一番「牛は大丈夫だから。先にトランキライザーを打つから、苦しんだり 暴れたりしないからね」と。
よく見れば、私たちのよーく知ってる人、先輩の牛飼いさん。以前「だれだって、自分で幕は引きたくないさ」と言った人でした。
「あれ~ いつからやってるんですか?」(口蹄疫を終息させる 強い思いがなければ こんなつらい仕事できないでしょう)
「え~、どのくらいかな・・・」(と考えている)
「考えんといかんぐらい前から?!」
「そうよ、もう仕事がないし・・」(今は牛は居ないけれど、やはり畜産関係の仕事ですからね)

「牛は、バカじゃないから、もう判っているよ」とも・・・(それは、私たちも判っています)

しばらく待っていると、消毒車とトラックの本隊が来る。
白い服やら、作業服やら5名ほど。

名前は判らなかったけれど、やはり牛飼いさんがいらっしゃいました。(明日が 自分の牛の予定日なのだとか)
その方が「あんたの所は頭数が少ないから大して辛くないじゃろ」と言われて悔しい思いをしたと言ってました。
その場に居た全員で「なんてひどい! 牛を手放す悔しさ、辛さは頭数とは関係ないのに」 「やっぱり、牛を飼ったもんじゃないと判らんのじゃろ」と口々に言いました。

トラックに みみこ ふゆこ 新太を乗せる。もちろん簡単には乗らない。みんな判っているのだから。

最期を見届けるのが畜主の務め。夫は、トラックの後を付いて行くつもりでしたが、その場に居た全員が「来なくていい」と言う。
花束を白い服の方に託す


気丈な母が泣いている。

夜、19年分の血統書、受精カード 出生届けを部屋にならべてみる。
19年で8頭の母牛と出会った。みみことふゆこは姉妹。ふたりとも我が家で産まれて育った。
その母牛の はなこも我が家で産まれた。はなこの母牛 第5はつひめが我が家にやって来たのは平成7年。 おおきな おおきな牛だった。大きな口、のんびりした性格、ひとめで気に入った。
いづれ別れは来るけれど、こうやって命をつないできた。。。
他にも 大好きな牛がいたけれど、高齢出産だったり、あるいは 女の子が産まれなかったりして後継牛を残せなかった。

空っぽの牛小屋。無念。
夫はもう牛は飼いたくないと言っている・・・
私は、みみこと ふゆこと 新太のために またやりたいと思うけれど・・・

19年間の牛のいる生活が とても とても幸せだったと思う。  


Posted by てんとうむし at 02:42Comments(22)うし

2010年06月11日

牛のいる生活 その5

食酢と竹酢液で、牛の体や青草、牛床の消毒。  消石灰で私道の消毒。 ソーダでマットの消毒。
今朝は噴霧器で 運動場にも竹酢液を撒いていたら、みみこが出てきてじっと私を見ていました。
みみこと目が合ったので、微笑んだつもり・・・ 

昨日から 私たちの町でもワクチン接種した牛さん 豚さんに対して始まりました。
当然 事前に説明とか、あるのかな?  と思っていましたが・・・ない!
役場に電話をすればいいのでしょうが、怖くて電話ができません。

先ず ご近所の牛農家さんに電話をして色々教えてもらいました。
「いよいよ、ですね・・・」
「それまで、可愛がろうね」

ご近所さんに勇気をもらったので、ようやく役場に電話。
皆さん初めての事なので、一日にどれだけ進むのか判らなかったけれど、二日経ったので少し予測できるようになったとの事。用地確保や、お天気を見ながら日が近づいたら連絡があるそうです。

〇〇さんは、昨日だったらしい。 △△さんは今日。
先に済まされた方たちが、手伝いに来てくださるそうです。(こんな思いをした後で、まだ引き続き作業を手伝ってくださるとは。。。)
その話を聞いて、また たくさんの牛農家さん、豚農家さんからも勇気をもらいました。


19年・・・牛たちと暮らした日々があります。


  


Posted by てんとうむし at 23:03Comments(9)うし