› てんとうむしの畑 › 2012年09月

スポンサーリンク


上記の広告は一定期間更新のないブログに表示されます。新しい記事を書く事で広告が消す事ができます。

  

Posted by みやchan運営事務局 at

2012年09月16日

「泉太郎」です

6日に産まれた「ふじせら」の子。とても元気な男の子です。


手術後の経過も良さそうだったので、翌日(7日)は 町内で催された大好きな泉谷しげるさんのコンサートに夫や娘と行って来ましたハート

高校を卒業して間も無い頃、泉谷さんのレコードを買って以来、落ち込んだときも ノッテル時も とにかく聴いて歌って過していました。
あの一見過激に見える泉谷さんの・・・でも本当は優しく暖かく そっと控えめに寄り添っていてくれそうな・・・泉谷しげるさんの詩が大好きでした。
でも テレビか映画の世界の人。。。と思っていたら前から3列目、上手側メロメロ
近かったです~
当日は手拍子 足拍子 ジャンプ もっとジャンプで 思いっきり楽しんできました。
帰りに買ったCDにサインをして頂き 握手までしてもらいました。
「思い続けていれば 叶う」・・・これホントだわ~ と心の中でつぶやきました。

昔のレコード 『'80のバラッド』 や『都会のランナー』にもサインもらえば良かったな~とちょっと欲張りな後悔をしながら帰りました。

そこで難産にもかかわらず元気に生まれた「ふじせら」の子に 泉谷さんの一字を頂き(無断ですが)
「泉太郎」と名づけました。

手術疲れで母乳の出が悪そうなので粉ミルク(牛用)との混合栄養です



運動場デビューしました  


Posted by てんとうむし at 17:26Comments(4)うし

2012年09月15日

「ふじせら」の手術 「つきこ」の競り その2

「ふじせら」の開腹手術。すっかり夜も明けて 後は縫合ですが、立つ事が出来ません。
こんな時、牛を立たせる器具があります。牛の腰部(骨盤)をじわりと挟む器具です。
牛小屋の梁に 滑車のついたロープ(チェーン)を掛け その器具をつなぎます。
痛くないように腰部に当て布をして じわりと挟み からからと吊り上げて立たせます。

うしが立てない状況は滅多に無いのですが、今が その器具の出番・・・

しかし、それは他所にに貸し出し中らしく、ここには無いアセアセ
私は 知り合いの獣医さんのお家まで器具(チェーンブロック)を借りにひとっ走り。

そこへ いつもお世話になっているTさんが牛を運搬するためのトラックに乗ってやって来ました。
この日は「つきこ」の競りの日です。Tさんに運搬を予てからお願いしていました。

「あらた」を育成牛として家に残したので 口蹄疫以来 初めての競り出場です。

競りが近づくと夫は「つきこ」を毎日繫いでブラッシング。ピカピカとまでは行きませんが、サッパリ程度に磨きました。
児湯牛と書かれた黄色い「おもて」も用意してあります。

でも今は 取り込み中ガーン

最高にピンチで忙しい瞬間でした・・・けれど こんな時でも 皆で必死で動いていたら何とかなりました。

気が付けば 「ふじせら」の縫合は応援の獣医さんも来て無事終わり 子牛は元気にミルクを飲み 
「つきこ」は夫と競り市場に 息子は仕事に行きました。

私ひとり残って、運動場と牛小屋に散乱した 色々な物を洗ったり片付けたりしました。

それから「つきこ」の出場に間に合うように市場に行きました。
市場は人と牛でいっぱい・・・


友人、知人の畜産農家さんと挨拶したり話したりするうち 昨夜からの緊張がだんだんと解れていった気がします。

食欲も出てきた「ふじせら」 



 



  


Posted by てんとうむし at 02:14Comments(2)うし

2012年09月14日

「ふじせら」の手術 「つきこ」の競り

トマトが案外良く出来た事や ナス、ピーマンが不作だった事など ご報告する間も無く もう秋の気配もみじ
久しぶりの投稿です

9月7日はふじせらの出産予定日。 先月末から夜の見回りをしていました。
9月5日の夜9時頃・・・なんとなくぼんやりしている(ように見える)ふじせら・・・

「近いかな」

12時 尻尾を上げるのを確認

「あと2時間ぐらいで産まれるかな たぶん」

牛小屋にイスと蚊取り線香を持ってきて待ちました
1時間経っても 2時間経っても、いきみ続けるふじせら・・・
よほど痛いのか 後ろ足でカツカツと床を蹴っています

午前2時前 庭に駐めた軽トラで寝ている夫を起こす

「なんか 変よ~」 「う~ん どうかなー」 「先生 呼ぼうか?」

途中で覗きに来た息子は「このくらいで獣医さん呼ぶの?」(俺なら呼ばん という意味か)と言って寝てしまいました

こんな時間に獣医さんを呼んだら悪いな。。。

午前3時 絶対「異常」と思い 獣医さんに電話・・・夫も私も 牛小屋から暗い農道の方に何度も目をやり車の明かりがやって来るのを今か今かと待ちました

3時半 先生到着! 共済の女性の獣医さんです。状況を説明するとすぐに診察 

「子宮捻転です。 転がしましょう」

驚きすぎてボーっとなりましたが息子を起こして戦力を確保

牛を転がす。。。話には聞いていましたが 本当にあの大きな親牛を ごろんと転がすのです
運動場に投光機 10メーターのロープ 2メーターのロープ・・・胸と腰に廻したロープを引いて寝かせたら 前脚後ろ足を縛り 先生の指導でごろんと1回。

捻転は治らず その後も2回 3回 4回。 苦しそうなふじせら もう立てなくなって 目を見開いて舌を出しています。

「手術します」 先生は手術の道具を取りに帰られました

その間 自分が何をしたか ぼんやりしていたかも・・・

先生が戻られてから 毛を剃ったり 消毒したり (本当に手術が始まるんだなー)

いつの間にか 息子は先生のアシスタントになってテキパキと準備をはじめていました 
近くの牧場で研修中なのが 今役に立っています

手術は局部麻酔で 牛を立たせたまま行いました(苦しいのでしょう それでも立っています がんばって ふじせら)
私はお湯汲みと懐中電灯担当
息子は 先生と同じ手術着(?)を着て第一助手 夫は第二助手・・・といったところです

ふじせらの左横腹にメスが入りました。 私はだんだん見ていることが出来なくなり間も無く懐中電灯係りをリタイヤ。 もう祈るだけです

先生は 捻転の状況を説明しながら 順調に手術を進めて行きました。時には息子と雑談したりして頼もしいと思いました。開いたお腹に手を入れて ねじれた子宮を戻すのはかなりの力わざ。。。
子宮の上から中の胎児を触ると歯や背骨や前脚などが判るそうです。息子も先生と同じように手を入れて胎児を(子宮を)回転させました 胎児でも20~30キロなので相当な力が必要です

捻転が治った! その途端 ふじせらが寝てしまいました。竹で作った間に合わせの「わくば」など役に立たなかったようです。すると圧がかかって胃や腸が身体の外に出てしまいました。乾燥しないようにきれいなビニールで内臓を覆いました。

私はますますボーっとなりましたが、先生と二人の助手は「あ~あ」と言いながらも落ち着いていました。
内臓が出たままですが 出産です。息子が取り上げました。なんと生きていました!
誰もがダメだと思ってたので、皆で「生きているー」と口々にいいました。



次は胃と腸を綺麗に洗って元のところに・・・
多量のぬるま湯を台所からバケツで運びました。ガス湯沸かし器って便利・・・しみじみ思います
縫合が終わる頃はもう夜が明けて照明もいらなくなりました

(色々なものが散乱している牛小屋)

次々に起こるアクシデントに全く動じず 常に最善の方法を取ってくださった獣医さんは本当に頼もしかったです。

『こんな若い娘を死なせるわけにはいかないからね』手術中に先生が言った独り言が今も心に残っています


手術直後のふじせら








    


Posted by てんとうむし at 03:20Comments(4)うし